その朝は、妙に静かだった。
特定日でもない。
抽選もない。
ただの平日。
それでも私は、ホールにいた。
1
座ったのは
マイジャグラーV。
角から三番目。
理由はない。
強いて言えば、昨日の負けを取り返したかった。
それだけだ。
2
100G。
何も起きない。
200G。
まだ静か。
隣が光る。
私は、呼吸を整える。
焦るな。
朝はまだ長い。
3
300GでREG。
悪くない。
合算も、まだ見られる。
「ここから」
心のどこかで、そう思う。
だが、ブドウが落ちない。
体感で分かる、重さ。
4
1000G。
BB1、REG1。
数字は平凡。
だが、希望だけは膨らむ。
“そろそろ”
その言葉が、何度も浮かぶ。
私は、奇跡を待っていた。
5
1500G。
ハマり。
さらにハマり。
グラフは、緩やかに下へ。
違和感は、確信に変わる。
ない。
今日は、ない。
6
昔の私は、ここから追った。
「次で光る」
「収束する」
そうやって、財布を削った。
だがその朝、私は違った。
7
2000Gで席を立つ。
REGは1/320。
ブドウも弱い。
数字が、静かに語っている。
私はそれを聞いた。
奇跡は、起きなかった。
でも、それでいい。
8
外はまだ午前。
負け額は小さい。
悔しさはある。
だが、清々しさもある。
奇跡を待たなかった。
それだけで、今日は勝ちだった。
🎯 学び
✔ 奇跡は前提にしない
✔ REGが崩れたら疑う
✔ 早い撤退は“負け”ではない
光らなかった朝。
でも、自分はブレなかった。
それが、前回との違いだ。
次回予告
第4話「閉店5分前の奇跡」
今度は、光った。
だが、その光は——本当に奇跡だったのか。 🎰




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