【ジャグラー連載 第7話】夫婦と再出発|帰りたくなかった家

帰り道 パチスロ

その夜、私は家に帰りたくなかった。

ジャグラーで負けた日。

財布は軽い。

気持ちは重い。

ホールを出たあと、しばらく車の中で座っていた。

エンジンもかけずに。


1

昔は、家に帰るのが楽しみだった。

結婚したばかりの頃。

二人で夕飯を作り、テレビを見て、笑った。

あの頃は、ジャグラーはただの遊びだった。

だがいつからか、私はホールにいる時間の方が長くなっていた。


2

その日も負けていた。

差枚は大きくない。

だが、積み重なった負けは心に残る。

“またか”

その言葉が頭の中で響く。


3

スマホを見る。

妻からメッセージ。

「ご飯できてるよ」

それだけ。

責める言葉はない。

それが逆に、胸に刺さる。


4

家のドアを開ける。

温かい匂い。

味噌汁。

焼き魚。

テーブルには、二人分の皿。

妻は何も聞かなかった。

「おかえり」

それだけだった。


5

私は思わず言った。

「今日、負けた」

妻は少し笑った。

「知ってる」

私は驚く。

「顔で分かるよ」

その一言で、胸が軽くなる。


6

食事をしながら、私は初めて話した。

負けていること。

悩んでいること。

やめようかと思っていること。

妻は黙って聞いていた。


7

そして言った。

「やめなくていいよ」

私は顔を上げた。

「でも、楽しそうじゃない」

その言葉は、静かだった。

だが、真っ直ぐだった。


8

ジャグラーは好きだ。

だが、負けを取り返すために打つと、苦しい。

私はようやく気づく。

問題は、台じゃない。

自分の向き合い方だ。


9

その夜、私は決めた。

✔ 月の予算を決める
✔ データで打つ
✔ 負けを取り返さない

ジャグラーを“遊び”に戻す。


🎯 学び

✔ 逃げ場として打たない
✔ 楽しめなくなったら立ち止まる
✔ 人生の軸はホールの外

ジャグラーは、ただの台。

だが、

誰と帰るかで、意味が変わる。

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