あの日、妻は何も言わなかった。
テーブルの上に置かれた通帳。
減っていく数字。
そして、私の沈黙。
ジャグラーは“遊び”のはずだった。
気づけば、生活の一部を削っていた。
■ 光に逃げていた
仕事のストレス。
うまくいかない毎日。
GOGOランプが光る瞬間だけが、
「大丈夫だ」と言ってくれる気がした。
でも、それは錯覚だった。
光が消えれば、現実が残る。
■ 妻の一言
「勝ちたいんじゃないよね」
そう言われた夜、
言い返せなかった。
私は、取り返したかっただけだ。
負けた自分を。
失った自信を。
■ 最後の1万円
財布に残った1万円。
私はホールへ向かった。
逃げるためではなく、
区切りをつけるために。
座ったのはジャグラー。
100G。
200G。
光らない。
心のどこかで、ホッとしていた。
■ 300G目
第三停止を離した瞬間。
ふわっと、光った。
GOGOランプ。
その光は、
昔のように救いではなかった。
ただ、静かだった。
■ 決断
そのボーナスを流し、
私は席を立った。
まだ回せた。
でも、回さなかった。
ホールの外に出ると、
夜風が冷たかった。
■ 再出発
家に帰ると、妻は起きていた。
私は封筒を渡した。
「もう、遊びにする」
それだけ伝えた。
妻は小さく頷いた。
怒りでも、涙でもなく。
安心したような顔だった。
■ それから
私は打つ日を決めた。
✔ 余剰資金だけ
✔ 月◯回まで
✔ データ重視
✔ 感情で追わない
ジャグラーはやめなかった。
でも、依存はやめた。




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