男は、負け続けていた。
財布の中はいつも軽く、
データカウンターのグラフはいつも右肩下がり。
「今日は違う気がする」
その言葉を、何度使っただろう。
■ 言い訳の日々
合算が良い台に座る。
BB先行。
「これはある」
そう思って追う。
気づけばREGがついてこない。
追加投資。
帰り道は、いつも静かだった。
■ ある夜
その日も、負けていた。
給料日前。
残りはわずか。
目の前の台は、
3000GでREG1/270。
悪くない。
だが差枚はマイナス。
「粘れば上がる」
いつもの思考。
だが、そのとき初めて気づいた。
俺は“勝ちたい”んじゃない。
“取り返したい”だけだ。
■ 席を立つ
100G回して、やめた。
光らなかったからじゃない。
自分を守るために。
それが初めての“勝ち”だった。
■ 変わったこと
それから男は決めた。
✔ イベント日以外は打たない
✔ REG重視
✔ 3000G未満は触らない
✔ 予算を決める
感情を切った。
データだけを見るようになった。
■ 数ヶ月後
大きな爆発はなかった。
でも、
負けなくなった。
そして、ある日。
設定6らしき台に座れた。
REGが軽い。
ブドウも良い。
グラフは緩やかに右肩上がり。
派手じゃない。
でも、確実に増えていく。
■ 本当の逆転
その日の差枚は+2500枚。
過去最高ではない。
でも、心が違った。
勝ったから嬉しいのではない。
“正しく打てた”ことが嬉しかった。
■ 最後に光ったもの
第三停止を離した瞬間、
GOGOランプが静かに光る。
男は思った。
光ったのは、台じゃない。
自分の覚悟だ。




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