「久しぶりだね」
その声を聞いた瞬間、時間が止まった。
振り返ると、そこにいた。
昔、付き合っていた彼女。
何年ぶりだろう。
ジャグラー島の静かな光の中で、私たちは立ち尽くしていた。
1
あの頃の私は、よくホールにいた。
仕事帰り。
休みの日。
理由をつけては、レバーを叩いた。
彼女はそれを、あまり好きではなかった。
2
「また行くの?」
何度もそう聞かれた。
私は笑って答える。
「少しだけ」
だが、少しでは終わらない。
それがジャグラーだった。
3
結局、私たちは別れた。
大きな喧嘩ではない。
静かな別れだった。
彼女は言った。
「あなたは、ジャグラーの方が好きみたい」
私は否定できなかった。
4
そして数年後。
ホールで再会した。
彼女は変わっていた。
落ち着いた表情。
少し大人になった笑顔。
私は少しだけ、恥ずかしくなった。
5
「まだ打ってるんだ」
彼女はそう言った。
私は頷く。
だが、昔とは違う。
今は、無理をしない。
負けを追わない。
6
そのとき。
私の台が光る。
GOGOランプ。
青白い光。
昔と同じ光。
でも、感じ方は違った。
7
私は言った。
「昔は、この光で全部が変わる気がしてた」
彼女は笑った。
「今は?」
私は少し考えて答える。
「ただ、嬉しいだけ」
8
彼女の目が、少し潤んでいた。
「それなら、いいね」
その言葉は短かった。
だが、どこか優しかった。
9
帰り際、私たちは少し歩いた。
昔の話。
今の話。
そして、別れ際。
彼女は言った。
「あなた、前よりいい顔してる」
その一言で、胸が熱くなった。
🎯 学び
✔ 過去は消えない
✔ でも、向き合い方は変えられる
✔ 同じ光でも、意味は変わる
ジャグラーの光は変わらない。
変わるのは、見る人の心。



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